「兵士」「指揮官」は第1弾:CLASSIC CARDPACK(旧名:STANDARD CARDPACK)で登場したカードタイプ。
ロイヤルの専用タイプで、クラスを代表するシステムである。一部の例外を除きロイヤルクラスのフォロワーは全て「兵士」か「指揮官」のタイプを持つ。サービス開始から最新弾:八獄魔境 アズヴォルトに至るまで、さまざまなシナジーカードが登場してきた。
兵士指揮官の歴史はすなわちロイヤルの歴史であり、全てを紹介するには量が多すぎるため代表的なシナジーカードや特にこれらのシナジーを活かしたデッキに絞って紹介する。
《フェンサー》 コスト3/フォロワー/ロイヤル/指揮官 2/2→4/4 ファンファーレ 自分の兵士・フォロワー1体を+1/+1する。
最初期のロイヤルの定番カード。《不屈の兵士》との組み合わせが強力で、2不屈3フェンサーのムーブは一世を風靡した。同じスタッツながら+1/+1バフに加えて回復、1ドロー、終盤の福音生成効果を持つ《三相の女神・バイヴカハ》と比べると、7年という月日を強く感じられる。
《円卓の騎士・ガウェイン》 コスト4/フォロワー/ロイヤル/指揮官 3/4→5/6 ファンファーレ エンハンス 6; +1/+1して、突進 を持つ。 攻撃時 自分の手札の指揮官・カードすべてのコストを-1する。
《援護射撃》 コスト5/アミュレット/ロイヤル 自分の場に指揮官・フォロワーが出るたび、相手の場にフォロワーがいるならランダムな相手のフォロワー1体に、いないなら相手のリーダーに「その指揮官・フォロワーの攻撃力の値」と同じダメージ。
同じ第4弾:神々の騒乱で登場し、同じ第8弾:起源の光、終焉の闇環境で評価を向上させた2枚。どちらも指揮官シナジーのカードである。ガウェインはフィニッシャー群の着地ターンを早め、援護射撃はミラーの面処理や不利対面でのダメージソースとなっていた。
この2枚は対策手段が鏡合わせとなっており、ガウェインの攻撃時効果をケアするために面を空で返すと援護射撃が安着する、援護射撃の安着を防ぐために盤面を作るとガウェインの当たり先になると、後年のガンダゴウザ-バハムートのような後出しじゃんけんを仕掛けることが出来た。
《円卓会議》 コスト5/スペル/ロイヤル コスト3の指揮官・カードをランダムに2枚、自分のデッキから場に出す。
特定コスト帯の指揮官を直接場に呼び出すロイヤルらしいカード。
指揮官指定により狙ったカードを場に出す動きが狙いやすく、【アグロロイヤル】において《プリンセス・ジュリエット》×2を出して5コスト4点として運用したり、【ミッドレンジロイヤル】において《小さな聖騎士・シャルロッテ》を呼び出して《天狐の社》に対抗するといった動きが出来た。
《スカイセイバー・リーシャ》 コスト4/フォロワー/ロイヤル/指揮官 3/3→5/5 自分のターン中、自分の場に兵士・フォロワーが出たとき、進化する。 進化後 攻撃時 自分の場に黄昏の刃・ナノがいないなら、黄昏の刃・ナノ1体を出す。 攻撃時 10ターン目かそれ以降なら、トワイライトソード1枚を手札に加える。
兵士フォロワーと合わせて出すことで自動進化するフォロワー。STR【ミッドレンジロイヤル】を象徴するカードである。当時としてはカードパワーが高く、自動進化の起動に関わることのできる低コスト兵士フォロワーの評価を高めていた。
また進化軸の先駆けでもあり、ローテ落ち前に【進化ロイヤル】でも輝きを見せる。
《白銀の閃き・エミリア》 コスト5/フォロワー/ロイヤル/指揮官 4/4→6/6 ファンファーレ 名前の異なる兵士・フォロワーをランダムに2枚、自分のデッキから手札に加える。 エンハンス 7; 「次に受けるダメージは0になる」と「EPを消費せず進化できる」を持つ。(1ターンに1体しか進化できない制限はある) 進化時 ターン終了まで、自分の手札の兵士・フォロワー1枚のコストを-3する。
リソースカードとして長くロイヤルを支えたフォロワー。カードパワーが高く、【レヴィオンロイヤル】【進化ロイヤル】【OTKロイヤル】と様々なデッキタイプで採用されてきた。
このカードを強く使うために採用する兵士フォロワーを厳選してサーチの質を高めたり、逆に《猛然たる騎士・ゲルト》などの指揮官サーチカードからこのカードを引きやすくために指揮官の採用を絞るといったことが見られた。
《曙の乙女・セラ》 コスト3/フォロワー/ロイヤル/指揮官 守護 自分の場に兵士・フォロワーが出るたび、それは「相手の能力で選択できない」を持つ。自分のリーダーを1回復。 進化時 シールドガーディアン3体を出す。
アンリミテッドで各クラスを代表するカードを1枚選べと言われたら、ロイヤルからはこのカードを選ぶ人も少なくないのではないだろうか。守備と連携稼ぎのカードとして単体完結した性能を持ちながら、《ルミナスヒーラー・リララ》など他の兵士フォロワーと合わせることでより優れた効果を発揮する。
今後も対アグロの要としてアンリミロイヤルを支え続けるものと思われる。
《アドバンスロード》 コスト3/フォロワー/ロイヤル/指揮官 3/3→5/5 守護 自分の場に兵士・フォロワーが出るたび、それは疾走 を持つ。 進化時 ナイト2体を出す。
最新弾の兵士シナジーカード。疾走を付与する効果は将来性が高く期待が持てる。《ブレイブヴァンガード》や《レパードグラップラー》など相性の良いカードは既に何枚か存在しており、次弾以降の活躍が楽しみだ。
《キャノンスマッシャー》 コスト2/フォロワー/ロイヤル/機械 2/2→4/4 ファンファーレ エンハンス 4; プロダクトマシーン2体を出す。
第12弾:鋼鉄の反逆者にて、新たなタイプ:機械が登場。この弾で登場した一部のカードは、ロイヤルのフォロワーとしては初の兵士/指揮官タイプを持たないフォロワーとなった。ロイヤルに限らずこの弾の機械カードは機械デッキ専用カードとしてのデザインが多かったが、中でもクラス特性としてタイプを利用していたロイヤルにとって、兵士/指揮官シナジーを活かせない点は小さくない影響を与えた。
単体でも優秀な2コストフォロワー《キャノンスマッシャー》は当時の【ミッドレンジロイヤル】における採用候補であったが、機械タイプであるため上述の《スカイセイバー・リーシャ》の進化を誘発させられない点が玉に瑕であった。
《レヴィオンの英雄・アルベール》 コスト5/フォロワー/ロイヤル/レヴィオン 3/5→5/7 疾走 攻撃時 自分の場に他のレヴィオン・カードがあるなら、+1/+0する。 ファンファーレ エンハンス 9; それぞれ名前の異なるレヴィオン・フォロワー(レヴィオンの英雄・アルベールを除く)をランダムに1枚ずつ、自分のデッキから場が上限枚数になるまで出す。
《王たる光・ベイリオン》 コスト4/フォロワー/ロイヤル/自然 4/4→6/6 守護 ファンファーレ このバトル中、自分のリーダーは「自分のターンごとに1回、自分のPPがカードの能力で回復したとき、王の一閃1枚を手札に加える」を持つ。リーダーはこの能力を重複して持たない。 進化時 自分のPPを1回復。
更に第13弾ではレヴィオン、第14弾では自然が登場し、一時期のローテーションでは5タイプが混在する事態となった。
その後、プレーヤーからの要望や今後登場するカードとシナジーを考慮したのか、第16弾:ナテラ崩壊にて複合タイプが導入される。機械と兵士を持つ《アクセルブレイダー・グレイソン》や自然と兵士を持つ《ライノスナイト・パトリック》が登場。その後もレヴィオンと指揮官を持つ《雷滅卿・アルベール》や宴楽と指揮官を持つ《華の大将・タケツミ》など、「兵士/指揮官の基本タイプ+レヴィオンや宴楽など特殊タイプ」という構成で複数のタイプを持つ形が続いている。
《終撃の鉄腕・ガルヴァン》 コスト8/フォロワー/ロイヤル/兵士 2/8→4/10 アクセラレート 1; 相手のフォロワー1体に3ダメージ。 ---------- ファンファーレ +X/+0する。Xは「このバトル中に破壊された自分のフォロワーのタイプの種類の2倍」である。ランダムな相手のフォロワー1体と相手のリーダーに「これの攻撃力」と同じダメージ。
クラス特性として兵士/指揮官を持つ上、他のタイプが増えてきたこともあり第20弾:暗黒のウェルサにてこれまでに破壊されたタイプの種類数を参照する《終撃の鉄腕・ガルヴァン》が登場。
兵士/指揮官に加え同弾で登場したレヴィオンタイプを持つ《雷滅卿・アルベール》、次弾で登場した自然タイプを持つ《光耀の標・ミストリナ&ベイリオン》の存在もあり、ローテーションにおいても高打点が期待できた。
【ラスワネクロ】の《人外魔境・クリストフ》などの多面守護盤面を貫通する打点カードとして一定の活躍を見せる。
《メイドリーダー》 コスト2/フォロワー/ロイヤル/兵士 1/1→3/3 ファンファーレ 指揮官・カードをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。
ロイヤルのクラス特性の1つである豊富なサーチ手段。その中でも、タイプを指定して手札に加えるカードは初弾の《メイドリーダー》から現在もローテーションに存在する《光灯すルミナスメイジ》まで、さまざまなものが登場してきた。
これらのカードを存分に利用し、安定感を高めたデッキ構築もロイヤルの持ち味と言えるだろう。
《優雅なもてなし》 コスト1/スペル/ロイヤル 指揮官・カードをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。 自分の残りEPが相手より多いなら、そのコストを-1する。(進化可能でないターンの残りEPは0)
例えば数環境にわたって活躍した【リオードロイヤル】は、デッキの指揮官カードを絞ることで《優雅なもてなし》でのリオードへのアクセスを確保しつつ、《クイックブレイダー》や《空腹の姫君・ぺコリーヌ》といったサーチを阻害しない高相性の兵士フォロワーでデッキを支えることが出来た。
参考リスト(ROGローテ【リオードロイヤル】):RSPL 19-20 1st シーズンファイナル ふぇぐ/よしもとLibalent
参考リスト(UCLローテ【リオードロイヤル】):RAGE 2020 SPRING GRAND FINALS 優勝 ねぎま
《老練なる教鞭》 コスト2/スペル/ロイヤル 兵士・フォロワーをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加え、+2/+2する。
《老練なる教鞭》も強力なサーチカードであり、アンリミテッドにおいて《舞い踊る刃・ディオネ》《アックステイカー》《神速のクイックブレイダー》など疾走OTKタイプのロイヤルデッキの確定サーチ札として使用されてきた。こちらは【リオードロイヤル】とは逆に(教鞭のサーチを阻害しない)指揮官カードを採用することが出来、アグロ対面に強い《曙の乙女・セラ》などの採用を可能としている。
参考リスト(RGWアンリミ【クイブレ連携ロイヤル】):JCGアンリミ 2022/07/23 決勝トーナメント Zeoku
《アームドバトラー》 コスト3/フォロワー/ロイヤル/兵士 1/2→3/4 ファンファーレ 相手のフォロワーすべてに「これの攻撃力」と同じダメージ。指揮官・カードをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。
またこれらの組み合わせといえるデッキが【撤退ロイヤル】だろう。
《老練なる教鞭》で兵士フォロワーである《アームドバトラー》をサーチし、さらにバトラーから指揮官フォロワーである《光耀の標・ミストリナ&ベイリオン》をサーチする。デッキ内のロイヤルフォロワーを極限までしぼっており、ロイヤルのサーチ能力をフルに活かしたデッキ構築がなされている。
参考リスト(RSCローテ【撤退ロイヤル】):RAGE 2021 AUTUMN GRANDFINALS 優勝 きるか
《スカイキャプテン・ヴァルフリート》 コスト4/フォロワー/ロイヤル/指揮官 4/4→5/5 EPを消費せず進化できる。(1ターンに1体しか進化できない制限はある) 進化時 自分のデッキのフォロワー(スカイキャプテン・ヴァルフリートを除く)すべてが兵士・フォロワーなら、それらすべてを+2/+2する。
第18弾:レヴィールの旋風にて、デッキ内のフォロワーを兵士のみにすることで、それらに+2/+2を付与する強力な効果を持った《スカイキャプテンヴァルフリート》が登場。ほぼ兵士単デッキと言える【ヴァルフリートロイヤル】が成立した。
このバフはヴァルフリートが進化する度に付与されるため、何度もバフを付与し一気に大型フォロワーを展開するという動きが見られた。環境で活躍したデッキとは言い難いが一定の存在感はあり、RSPLでGxGが持ち込んだこともある。
参考リスト(SORローテ【ヴァルフリートロイヤル】):RSPL20-21 第16節 G×G ロイヤル
《カイザーフォートレス》 コスト6/フォロワー/ロイヤル/指揮官 5/6→5/6 直接召喚 自分のターン開始時、このバトル中に場に出た自分の指揮官・カードが10枚以上なら、これを1枚、自分のデッキから場に出す。進化する。 ---------- 操縦 ; 指揮官・フォロワー 疾走 進化後 1ターンに2回攻撃できる。
第25弾:極天竜鳴にて、場に出た指揮官の数を参照して直接召喚される《カイザーフォートレス》が登場。現環境にも存在するデッキである【指揮官ロイヤル】の核となっている。
【ヴァルフリートロイヤル】の逆で、デッキのほぼ全てのフォロワーが指揮官で構成されている。強い指揮官シナジーを持つ《剣戟のルミナスナイト》/《光灯すルミナスメイジ》や、1枚で指揮官カウントを4進める《マキシマムジェネラル》の存在もあり、こちらも環境で活躍とはいえないものの一定の存在感のあるデッキである。
参考リスト(EAAローテ【指揮官ロイヤル】):JCGローテ 2023/02/25 決勝トーナメント niru