DOCアンリミ(2) ジェネシスアーティファクト  

不動の最強デッキとして君臨している【AFネメシス】ですが、災禍を超えし者《ジェネシスアーティファクト》が登場し、大きな変革を迎えています。

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《ジェネシスアーティファクト》
コスト4/フォロワー/ネメシス/アーティファクト
2/5→4/7
ファンファーレ 「このバトル中に破壊された自分のアーティファクト・カードの名前」が6種類以上なら、キャノンアーティファクト2枚を手札に加える。

進化時 ガードアーティファクト1体とディフェンスアーティファクト1体を出す。
《キャノンアーティファクト》(トークンカード)
コスト1/フォロワー/ネメシス/アーティファクト
2/2→4/4
疾走
ファンファーレ 相手の場にフォロワーがいるならランダムなそれ1体に、いないなら相手のリーダーに、「自分の場のアーティファクト・カードの数」と同じダメージ。
《ガードアーティファクト》(トークンカード)
コスト4/フォロワー/ネメシス/アーティファクト
1/3→3/5
守護
能力によって破壊されない。(攻撃か能力によるダメージでは破壊される)
《ディフェンスアーティファクト》(トークンカード)
コスト4/フォロワー/ネメシス/アーティファクト
3/1→5/3
守護
能力によって受けるダメージを0にする。(攻撃によるダメージはそのまま)



強化点  

当て先が無くとも高打点を出せる《キャノンアーティファクト》  

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ジェネシスAFを採用する最大の動機となるのが、強力な打点カード《キャノンアーティファクト》

相手の盤面が空の場合、最低でも1コスト3点の打点となり、既に場に他のアーティファクトカードが2枚ある場合は5点、3枚の場合は6点と破格の打点カードとなります。

1コストであるためこのフォロワー自体がPP回復に絡むカードになることから、《マーキュリーイージス・シオン》や《アーティファクトインパルス》など更なる打点カードのプレイも容易。分割打点ということでダメージカットの影響を受けづらいというメリットも。

6種達成という下準備が必要な分、勝ちに直結するフィニッシャーとなります。

盤面形成力  

《ジェネシスアーティファクト》は進化で盤面の総スタッツが8/11と強力な展開カードであり、3体のアーティファクトを展開することから《マーキュリーイージス・シオン》で強固な盤面を築くことが出来ます。

また今までのシオン盤面は、《スピネのアーティファクト》や《アナライズアーティファクト》といった体力1のフォロワーにバフをかけるため、中盤以降は3点除去で取られてしまうという弱点がありましたが、ジェネシスAFとガードAFは体力が7、3と大きく、場持ちが良いため、次のターンに残ることが期待できます。

耐性を持った守護フォロワーを2体出せるというのも大きなポイントで、今までは《パラダイムシフト》から《プロテクトアーティファクト》、または《オートメーション》で《ミスティックアーティファクト》を埋めるという、予め守護張りを意識した動きをしておく必要がありましたが、ジェネシスAFは進化を切るだけで展開することができます。【ロキサスリノエルフ】など疾走の絡んだOTKデッキに対して有効なのはもちろん、アグロデッキの疾走打点を受け止めるのにも役に立ちます。

プレイ難易度の易化  

ジェネシス型の長所として、プレイの易化というのも挙げられると思います。

従来の純AFは、レディアントOTKを軸にしつつも相手のデッキタイプ、ゲーム展開、手札の状況に応じてゲームプランレベルでの臨機応変な動きが求められるのに対し、ジェネシス型AFは、「アーティファクト破壊種類数の6達成」という大きなプレイの指針が存在し、一直線に種類数を稼ぐ動きがそのまま勝ちにつながりやすいです。

これから【AFネメシス】に触れてみる場合、対面に依らない指針を持つジェネシス型の方が扱いやすいと思います。

弱化点  

序盤の展開への対処  

当然のことではありますが、デッキに直接ジェネシスAFが入っているため、自分のターン中に破壊された《スピネのアーティファクト》から、デッキに埋めた《アナライズアーティファクト》や《エンシェントアーティファクト》を引いてこれる確率が下がっています。

【狂乱ヴァンプ】、【骸ネクロ】など、3~4ターン目に盤面を作ってくる対面に対してはこのズレが敗着となることもあり、明確に相性関係が悪化しています。(とは言えどちらも元々有利対面であり、先攻を引く/相手の展開が少し遅れる等々準備ターンさえあれば問題なく対処できることも多いです。)

ナーフで数を減らしたものの3ターン目フラウロス+煉獄は健在の【狂乱ヴァンプ】。そこを意識するのであれば純AFに軍配が上がります。

消滅への耐性低下  

アーティファクトフォロワーへの消滅除去にも弱くなっています。

元々スピネとアナライズがラストワードで1ドローを持っており、また《アーティファクトスキャン》での回収を阻害されるため消滅除去が有効に働くデッキでしたが、ジェネシス型は破壊されたAFフォロワーの6種類達成が大きな達成目標となるため消滅がより強烈に刺さることになります。

このことから、《浄化の鉄槌》を始め高質な消滅カードを擁するアミュレット系ビショップの価値が高まっているほか、《銀灰の星・アレイスター》などの採用も考えられるのではないかと思います。

序盤の盤面展開と消滅を持ち合わせたデッキといえばスカルf

構築  

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《アーティファクトインパルス》  

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エンシェントAFで種類数に貢献しつつ、2コスト6点の打点にもなる《アーティファクトインパルス》

過剰打点なこともありますが、種類に寄せる動機の一つとなるカードであり、ジェネシスAFを採用する場合はセットで採用すべきカードと考えています。

2コストでのエンシェントAFの展開は《メカニカルガンナー》+エンシェントAFに近い動きであり(加速のPP回復が乗らないのは大きいですが)、加速解放からの処理ムーブにも一定の貢献をします。

《反逆の命・ミリアム》  

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自壊で《パラダイムシフト》を加える《反逆の命・ミリアム》

最近では評価が高まりあらゆる型のAFで採用されているカードですが、特にジェネシス型は「単純に種類稼ぎに貢献する」、「ガードAFに打つことでノーコストで《パラダイムシフト》に変換できる」、「ミラーで大きな当て先となってしまうジェネシスAFを退場させられる」と、相性が良く、採用されることが多いです。

AFミラーが多発するであろうBO3においては特に重要なカードであり、JCG大会では採用すべきカードでしょう。

《音速の機構・ララミア》/《アーティファクトシップ》  

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どちらも種類数を稼ぐ補助的なカード。

ララミアはアーティファクトフォロワーのサーチに引っかかるものの、2コスト突進のスタッツ、加速のPP回復が乗るといったメリットを持ち、またごく稀に進化時の効果が生きることがあります。

対してシップは、3コストとかなり重い、PP回復に貢献しにくいと扱いづらさがあるものの、一枚で2種類カウントを稼ぐことができ、またアーティファクトフォロワーのサーチを阻害しません。

どちらもパワーは高くないカードですが、種類に寄せ切る場合は採用が検討できます。

《製造術》  

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手札を減らさずにアナライズAFを埋めることの出来るカードで、従来のAFネメシスの安定感を支えてきた1枚。

依然強力なカードで採用の有力候補ですが、種類軸のサポートカードを採用するために不採用とする例も増えてきています。

安定を取るなら製造術、最大値を高めるならインパルス他種類軸カードとなり、自分のプレイに合わせて選択すべきカードです。

《宿願の二刀》入り冥府寄せについて  

著名ランカーかつデッキビルダーの早川涼子氏が使用していた型のAFネメシス。


シオンが不採用で、《宿願の二刀》や《ベルエンジェル》など珍しいカードが採用されています。

冥府が2枚、ミリアムが3枚とミラーマッチには強いものの、AFをメタってくる、当て先の制限がある相手(超越、安息系など)に対しては今まで以上に厳しい戦いを強いられるのが一長一短。現時点ではかなり人を選ぶ構築だと思います。

終わりに  

【AFネメシス】はシャドウバースのデッキの中で最も瞬発力の求められる、言い換えればアクションゲーム的な要素の強いデッキであり、その分プレイの考え方やデッキ構築も個々人への依存が大きいです。自分に合ったプレイや構築を見つける一助となれば幸いです。




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Last-modified: 2021-10-29 (金)