RSCアンリミテッド 雑感と新デッキ  

Renascent Chronicles リナセント・クロニクルがリリースされてから十日ほど経ちました。ローテーションは既にナーフが来るほど環境が動き、アンリミにも新しい風が吹いています。

一週間ほどプレイして感じたことや、新デッキ、アンリミテッドへのナーフの影響をまとめたいと思います。



雑感  

新デッキ  

【ラティカエルフ】  

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デッキリスト

新カード

《万緑の回帰・ラティカ》
コスト4/フォロワー/エルフ/自然
3/3→5/5
自分がカードをプレイしたとき、それがこのターン中に4枚目なら、自分のPPを3回復。
8枚目なら、進化する。
12枚目なら、+3/+3して、疾走を持つ。
ファンファーレ ラティカの抱擁1枚を手札に加える。

進化後
1ターンに2回攻撃できる。
《幻獣の遣い》
コスト4/フォロワー/エルフ
4/1→6/3
これが場から手札に戻ったとき、自分のPPを4回復。
ファンファーレ 相手のフォロワー1体に4ダメージ。

進化時 これを手札に戻す。

ローテーションで大暴れしナーフされた【ラティカエルフ】のアンリミ版。アンリミテッドのプールには0コストカードの《ナチュラル・マナ》、それをラティカと一緒に手札に加える《ワンダーコック》、効率の良いウィスプ生成カードである《妖精花》や《フォレスト・コア》など様々な補助カードが存在します。ローテ版すらそれなりの確率で6ターン目のOTKが可能なデッキだったため、コンボデッキの平均キルターンが6ターン前後のアンリミテッドでも十分戦うことができます。

【ロキサスリノエルフ】との差別化点としては、ワンダーコックからラティカ自体をサーチできる、プレイ枚数を稼ぐことにデッキが特化しておりサブの《リノセウス》プランを通しやすい、、《英雄の覚悟》による守護盤面の形成などが挙げられます。

アグロ耐性、相手に守護やダメージカットを張られたときの対応など総合力をみると【ロキサスリノエルフ】が勝っていると思う部分が多いですが、まだ発展途上のデッキで今後アンリミエルフの主要デッキとなる可能性は十分にあり、楽しみなデッキです。

参考にさせていただいた方

エルフ専YouTuberのダヤンさんのリストを参考にさせていただきました。

【機械ネクロ】  

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デッキリスト

新カード

《永続の機構・二コラ》
コスト2/フォロワー/ネクロマンサー/機械
1/3→3/5
突進
攻撃時 自分の場に他の機械・フォロワーがいるなら、ターン終了まで必殺を持つ。
攻撃時 このバトル中に破壊された自分の機械・カードが7枚以上なら、禁絶の一撃1枚を手札に加え、そのコストを2にする。
《禁絶と均衡》
コスト4/スペル/ネクロマンサー/機械
自分の場に機械・カードが出るたび、自分の手札のこのコストを-1する。
---------
自分の手札を1枚捨てる。
カードを2枚引く。
《規律の後継》
コスト2/スペル/ネクロマンサー/機械
プロダクトマシーン2体を出す。
このバトル中に破壊された自分の機械・カードが7枚以上なら、それらは進化する。
《アイアロンの残骸》
コスト1/アミュレット/ニュートラル/機械
カウントダウン 1
ファンファーレ リペアモード1枚を手札に加える。
ラストワード 自分のターンなら、機械・カード(アイアロンの残骸を除く)をランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。相手のターンなら、カードを1枚引く。

2コストの《禁絶の一撃》を生成する新二コラと、0コストでデッキを回す《禁絶と均衡》、どちらも《死期を視るもの・グレモリー》と相性が良く、これらのカードを組合わせた【機械ネクロ】が登場しました。

《永続の機構・二コラ》は1/3突進条件付き必殺と序盤のトレードで優秀な性能を持ちながら、グレモリー下でのフィニッシャーにもなる優秀なカード。《デスタイラント》と異なり守護を無視できるという強みも持ちます。《禁絶と均衡》は、0コストで打てれば《百鬼夜行》を超える効率でグレモリーのカウントを進めるカード。《マシンエンジェル》、《規律の後継》、《デッドメタルスター》で簡単にコストを下げられる他、機械フォロワーを葬送したときにもカウントが進みます。スペルを捨てられるのも《百鬼夜行》にはない強み。またプロダクトマシーンを展開するため、従来のグレモリーデッキよりソルコンの打ち先が多い点も取り回しが良く感じます。

機械カードの破壊カウントを進めながら、グレモリーの直接召喚を目指さなければならないところが難しいですが、上手く回ったときの爽快感があるデッキだと思います。

ただ二コラの当たり先がないと《禁絶の一撃》を生成できない点が弱点で、《輪廻の強制》などを入れて強制的に当たり先を作る型もありますが中々バランスを取るのが難しいです。

王墓やデスタイラントを入れてグレモリーに寄せる、新旧エンネアを入れてボードを強くする等好みに合わせた改良の余地がありそうです。

参考にさせていただいた方

IMUZENさんのリストを参考にさせていただきました。

【機械ネメシス】  

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デッキリスト

新カード

《極致の創造主・ベルフォメット》
コスト9/フォロワー/ネメシス/機械
6/6→8/8
融合;機械カード
これに融合したとき、それがこのバトル中に2,4回目で、自分の残りPPが3以上なら3消費して、遮断の触手1体を出す。3,5回目で、自分の残りPPが3以上なら3消費して、蹂躙の触手1体を出す。
---------
ファンファーレ 再生の殺戮・ティシポネー1体を出す。「これに融合した枚数」が1枚以上なら、さらに、再誕の不鎮・アレークト1体を出す。2枚以上なら、さらに、再燃の憤怒・メガイラ1体を出す。

(トークンの効果はこちら)

《機械兵》
コスト2/フォロワー/ネメシス/機械
1/1→3/3
突進
ファンファーレ (これを含めず)自分の手札に機械・カードがあるなら、+2/+0する。
ラストワード プロダクトマシーン1枚とリペアモード1枚を手札に加える。
《大型機械兵》
コスト3/フォロワー/ネメシス/機械
3/3→5/5
自分のターン終了時、自分の手札の機械・カードが3枚以上なら、自分のEPを1回復。
ファンファーレ (これを含めず)自分の手札に機械・カードがあるなら、カードを1枚引く。

進化時 相手のフォロワー1体に4ダメージ。
《アイアロンの残骸》
コスト1/アミュレット/ニュートラル/機械
カウントダウン 1
ファンファーレ リペアモード1枚を手札に加える。
ラストワード 自分のターンなら、機械・カード(アイアロンの残骸を除く)をランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。相手のターンなら、カードを1枚引く。

かつてローテーションにも存在した、《天界の門》のコストダウンでベルフォメットを早出しする【機械ネメシス】。新弾のネメシスのテーマが機械ということで多くの新カードを手に入れ、デッキとして大幅に強化されました。任意のタイミングで手札から捨てられる《狭間の生成》と後述する《恒久の天使》、そして天門を除けば全て機械カードでデッキが構成されており、場にラストワードでトークンを加えるフォロワーがいなければ確定で天門の効果をベルフォメットに掛けることができます。

3枚目のベルフォメットである《極致の創造主・ベルフォメット》は、《天地の侵略者・ベルフォメット》と異なりRNGに頼らずに確定で回復&守護を含めた盤面形成が行える強力なフィニッシャー。また融合能力で場に出せる《遮断の触手》は2/4選択不可守護ラスワ4点回復と破格の遅延性能を持ち【アグロネクロ】の《輪廻の強制》や【教会ビショップ】の《浄化の鉄槌》など守護を無視して攻めてくるデッキを確実に減速させることができます。

ただ、一度創造主ベルフォメットに融合してしまうとその後は融合するたびにPPを勝手に消費してしまい、5T目の全融合+天門直接召喚が上手くいかないことに注意です。手札に他のベルフォメットを持っているまたは天門を手出しできるときは気にせず触手を出して大丈夫ですが、そうでないときは融合してよいのか考える必要があります。

《恒久の天使》は、天門と同様の直接召喚条件を持つ守護&ラスワ3点フォロワーで、5ターン目の隙を大きく軽減することができます。特に相手に面を作られやすい後手で、無理やり天門を置きに行けるのが強力。ただ手札に引いてしまったときに天門のコストダウンを確定させられないという重いデメリットもあり、採用は分かれるところ。ピン刺しだとしても、5ターン目までに引いてしまう確率が20%ほどある=10%はこのカードのコストが下がって負けるということを考えると、リスクの方が大きいように感じます。

参考にさせていただいたリスト


アンリミYouTuberのヨシハラさんのリストを参考にさせていただきました。動画もアップされていますので、ご確認ください。

アップデートデッキ  

【ミッドレンジロイヤル】  

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デッキリスト

新カード

《光耀の標・ミストリナ&ベイリオン》
コスト6/フォロワー/ロイヤル/指揮官・自然
4/6→6/8
疾走
守護
ファンファーレ ランダムな相手のフォロワー1体に5ダメージ。自分の手札にアミュレットがあるなら1枚捨て、+2/+1する。ナテラの大樹を捨てたなら、自分のPPを3回復。
《陽だまりの邂逅》
コスト1/スペル/ロイヤル/自然
ロイヤル・フォロワーをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。その後、自分の手札に自然・カードがあるなら、ナテラの大樹1枚を手札に加える。
連携 7;自分のPPを1回復。

愛好家によって研究の続いていた【ミッドレンジロイヤル】ですが、今回のロイヤルは一味違う思います。いかにもロイヤルらしいデッキリストですが、軽量守護の展開力を軸に環境上位群とも張り合える勢いを感じます。

新カードの《光輝の標・ミストリナ&ベイリオン》、通称ミストリオンは、6コスト46疾走守護にランダム5点ダメージと対アグロで攻守を逆転させるに十分な性能を持ちながら、対コンボに対しても進化ヘルス8の守護を置ける、頼れるレジェンドカード。発動する頻度は高くないですが、《ナテラの大樹》のディスカード能力を発動させてのプレイはアンリミテッドでも破格の性能です。

採用の珍しい《貴族の舞踏》は《キャットアドミラル》と《クイックブレーダー》が確定でリクルートされるようになっており、実質3コスト3点の打点カードとして扱えます。

今回のリストには採用されていませんが、新カードの《月光の執行者・リオード》も、処理の難しいカードながら進化置きで3点AOE+3点バーンという性能を持ちます。潜伏というリオードの代名詞ともいうべきキーワード能力は、AFや超越を始め多くのデッキが対処に困る能力で、環境上位陣とのマッチでも遺憾なく輝きます。

アンリミテッドの歴史を通じて不遇期間の長いロイヤルがパワーカードの集結というロイヤルらしい形でアンリミ環境に復権しつつあることには、熱い気持ちを抱きますね。

参考にさせていただいたリスト

ZEOKU〆さんのリストを参考にさせていただきました。

【狂乱ヴァンプ】  

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デッキリスト

新カード

《デモンディーヴァ》
コスト4/フォロワー/ヴァンパイア
3/3→5/5
ファンファーレ 狂乱状態なら、進化する。

進化後
攻撃時 お互いのリーダーに1ダメージ。これを3回行う。自分のリーダーを5回復。
《蹂躙のデーモン》
コスト6/フォロワー/ヴァンパイア
4/5→6/7
アクセラレート 1;自分のリーダーに1ダメージ。カードを1枚引く。
---------
ファンファーレ 相手のフォロワー1体を破壊する。狂乱状態なら、さらに、相手のリーダーに4ダメージ。

《蹂躙のデーモン》が登場し、1コスト1ドロー1自傷スペルが6枚体制となった【狂乱ヴァンプ】。即時ドローでありこのカードから0-1コスト自傷に繋がるため、3フラウロス率が向上。本体もギリギリ使えなくはない性能を持ち、明確にデッキの安定感を引き上げました。

4コストの《デモンディーヴァ》は面処理/火力/回復を1枚で兼ねるカード。4ターン目の開始時には狂乱状態に入っていることも珍しくないため、自動進化を狙うこともできます。またこのカードが1枚で3回自傷カウントを進めるため、2回目のフラウロス直接召喚を狙えるようになるという強みも。先4で《デモンディーヴァ》+《フラウロス》+《煉獄のダークナイト》という強盤面が作ることも可能で、全体的にデッキパワーを底上げしたカードだと思います。(対狂乱では、《デモンディーヴァ》をケアして当たり先を出さない択の検討が必要になりました。覚えておくと役に立つ場面もあると思います。)

雑感でも述べましたが、【狂乱ヴァンプ】は採用候補の枚数が多く人によって構築に幅があります。初期自傷ヴァンパイアの象徴的存在である《姦淫の絶傑・ヴァーナレク》を抜いた構築や、ヴァンパイアが誇る火力スペルである《鋭利な一裂き》を抜いた構築まで。個々人のプレイスタイルに応じたデッキ構築が可能なところが良いデッキです。

個人的には、《ルージュヴァンパイア》や《アンテロープウォーリアー》といった回復カードを多めに採用して、蝙蝠でのワンショットプランを搭載する型が面白いかなと思います。

現時点のローテーションの【狂乱ヴァンプ】がもう一声といった性能で、これから強化が入りそうな点にも期待が持てます。

【AFネメシス】に大きく不利が付きますが、ランクマッチではAFはそれほど数の多いデッキではないため、【狂乱ヴァンプ】はランクマッチにおける一定の勢力を保つのではないかと思います。

ナーフの影響  

《英雄の覚悟》/【ラティカエルフ】  

デッキ内の0コスト相当カードが減ったことがとにかく痛いです。5ターン目のラティカ疾走に0コストが1枚足りないという展開も多く、キルターンの早さというデッキの強みを失いました。

当然守護盤面形成能力を失ったこともダメージで、対アグロも大きく弱体化。

今後は《エルフクイーン》のような遅延できるカードを搭載して、より対応力を高める方向にシフトするのかなと思っています。

《栄華の加護神・ヤテラントゥ》/【ヤテラントゥビショップ】  

バーン&ゲインの最大値が6に、消滅させるフォロワーの数が2に下方修正。安息下でフォロワーを動かすことなく3面除去できたところが2面になってしまったのは痛いですが、安息のダメージカットの下でライフゲインしつつ攻撃不可の5/5が立つという動きは健在なため、このカード単体に限れば【ヤテラントゥビショップ】のダメージは大きくないかなと思います。

《パニッシュメントスナイパー》/ビショップ  

今回のナーフで最もアンリミに影響を及ぼすカードでしょう。【教会ビショップ】や【ヤテラントゥビショップ】はもちろん【守護ビショップ】にも入るカードであり、全方位にビショップデッキが弱体化しています。2コストで安定して3面処理を行えるカードでありながら打点にもなるという明らかにやりすぎの性能であり仕方ないことではありますが、登場時からアンリミビショップを支えてきたカードで、弱体化には寂しさを覚えます。

【ヤテラントゥビショップ】においては《楽園の双翼・ガルラ》から《アイギーナ》を確定リクルートしたい関係上3コストになってしまう点が大きく響き、【教会ビショップ】においても対アグロの要でありコンボに対しても打点となったカードの1コストアップです。また今環境では《不器用な信頼》や《ナテラの未来》といった面がアミュレットで埋まっていてもプレイできる1コストスペルが追加されており、2コストでこれをプレイした余りでの1コストスペル使用という動きが強かったため、その点でも残念さが目立ちます。

2コスト→3コストのコストアップは重たいですが、3コストの《パニッシュメントスナイパー》より優先して採用するべきカードも見当たらないため、今後も【教会ビショップ】に採用せざるを得ないかなと思います。

終わりに  

8月にはJCGアンリミテッドが復活することを強く願っています!!

関連ページ  

アンリミテッド 環境デッキ



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Last-modified: 2021-07-11 (日)