DOCアンリミ(3) 秘術ウィッチ
初めに
《加速装置》の制限により【AFネメシス】が大きく弱体化した現在のアンリミテッド。
注
今のアンリミネクロを代表するデッキの一つである【ラスワネクロ】は、カード自体は暗黒のウェルサ期で出揃っていたものの、構築が洗練され本格的に環境で見かけるようになったのはリナセントクロニクル期だった。(勿論この台頭はリナセントクロニクルの新カードによる【狂乱ヴァンプ】の台頭という、カードプール変動の影響も受けている)
現在の【秘術ウィッチ】も、多種多様な構築が考えられる。またJCGという競技環境による洗練もない。この環境の中で最適なデッキが登場することは難しいかもしれないと思う。
あくまで自身の構築の一助として読んでいただければ幸いである。
デッキの強み
デッキの強みとして挙げられるのは以下の2点。
- 1コスト5点の打点である《スペリオルコントラクター》の存在
- 豊富な除去とダメージカットの存在による高い受け性能
《スペリオルコントラクター》
《スペリオルコントラクター》
コスト1/フォロワー/ウィッチ
1/1→3/3
疾走
ファンファーレ このバトル中に消費した自分のスタックが7以上なら、聖なる王の獅子1体を出す。
ラストワード 大地の魔片1つを出す。
《聖なる王の獅子》
コスト6/フォロワー/ビショップ
4/4→6/6
疾走
《エクステンドマジック》と《ストーンバレット》
《エクステンドマジック》
コスト1/スペル/ウィッチ
相手のフォロワー1体に1ダメージ。
土の秘術 2;1ダメージではなく4ダメージ。カードを2枚引く。
《ストーンバレット》
コスト1/スペル/ウィッチ
相手のフォロワー1体に2ダメージ。大地の魔片1つを出す。
プレイするとき既に自分の場のスタックが3以上なら、2ダメージではなく5ダメージ。
《クレイソーサラー》
コスト2/フォロワー/ウィッチ
2/2→4/4
守護
ファンファーレ 大地の魔片1つを出す。
進化時 エクステンドマジック1枚を手札に加える。
どちらも条件付きながら1コスト4点/5点に追加効果付きという、デッキを選択する理由となる強力な除去スペル。
テンポの良いこれらの除去の存在から【狂乱ヴァンプ】の3フラ煉獄に一定の耐性を持ち、また他のデッキに対しても盤面の優位を継続しやすい。
採用カードについて
スタック消費を進めるカード
土の印を供給するカード
- 《グラウンドサークル》/《魔女の大釜》/《星見の望遠鏡》
土の印アミュレット。基本的に採用しない理由が無い。《魔女の大釜》のラストワードはスタックに吸い込まれると発動せず消滅してしまうため、細心の注意が必要。
- 《くず鉄の錬成》
0/2守護を生成する土の印。回復の乏しいこのデッキにおいて1回でもダメージを防げる点は強力だが、盤面の管理が難しいのが難点。
- 《真理の魔鏡》/《未知の求道者・クラーク》
土の印を出しつつ、《真理の術式》を生成するカード。手札を失わない土の印であり、また対狂乱など受けるマッチでは除去、こちらから攻めるマッチでは3点バーンとなる取り回しの良さが魅力。
《真理の魔鏡》はフォロワーを展開できることがある代わりに、《真理の術式》の生成に条件があり、また盤面に空きがないとプレイできない。クラークはどのような状況でも術式を生成するが、代わりに後2でのプレイのしづらさという欠点を持つ。
アミュレット/フォロワーというカードタイプの違いも、《でたらめな接合》を採用する際は重要になってくる。
- 《禁書庫の番人》
両方の役割を果たすカード
- 《禁約の黒魔術師》
様々な役割を果たすユーティリティカードだが、1番の役割はドローソース。スタックアミュレットの設置ターンを工夫して
回復量の多いデッキとマッチした際はある程度このカードでのワンショットを意識したい。
- 《アダマンタイトゴーレム》
基本的に取り回しの悪くなった4枚目以降の《グラウンドサークル》(=0コスト土の印)。本体は6コストと重く使いどころが限られるが、一応回復を見込めるカードでもある。
ミッドレンジ帯同士の勝負ではこのカードのバリューを高めて押し切るプランを狙えることがあり、また禁約のワンショットを狙う際も土の印がある程度帰ってくるスタック消費カードとして扱える。
- 《欲望の観察者・ファウスト》
秘術関連以外のカード
- 《アクセルヒーロー・マイザー》
土の印の消費を打点に変換できるカード。スタックによる土の印の消滅、《オリハルコンゴーレム》のアクセラレートなどで、場からアミュレットが離れる条件を達成しやすく、容易に4~5枚の《ラピッドファイア》を手札に加えることができる。複数枚引いた際は《ラピッドファイア》だけでかなりの量ライフを削ることが可能。
ただ大量の当て先を必要とする点で扱いが難しく、手札の循環から《エクステンドマジック》、土の印の供給から《ストーンバレット》を優先して打ちたい場面も多い。
- 《虹の輝き》/《マナリアの偉大なる研究》
4枚目以降の《スペリオルコントラクター》として扱うことのできるスペル。4コスト4面(虹なら3面)の10点打点は《ネクロインパルス》を上回る打点性能であり、
《虹の輝き》は相手の妨害にも使える点と自分の盤面を空けられる点が強みであり、《マナリアの偉大なる研究》はあらかじめ複製しておくことでリーサルの幅が広がる点や《禁約の黒魔術師》なども増やせる点に優れる。
【秘術ウィッチ】は《スペリオルコントラクター》のパワーにある程度依存したデッキであるため、これらの複製カードは一定枚数積むべきと感じている。
- 《でたらめな接合》
あらゆる盤面を返すことの出来るスペル。3フラ煉獄への対処率を高めると共に、3骸に対して唯一の対抗手段となる。
現時点での構築への考え
終わりに
今のローテーション環境における秘術軸のウィッチはお世辞にも強いデッキとは言えないため、今後強力なサポートカードが登場すると思われる。
超回復を持ったフロウリメイク、フィニッシャーにふさわしい効果を持ったパメラリメイク、4枚目のレヴィ、新しく名前を得た旧銅銀キャラクター、等々。無限に想像が膨らむ。
楽しみに待ちたい。